2016年12月27日火曜日

【ポリオレフィン価格交渉手引き メーカー編】

【ざわつかせろキャンペーン 特別編】
ポリオレフィン価格交渉手引き メーカー編

あくまでも身勝手な見方ですので、ご参考程度に留めてください。

ポリオレフィン価格交渉手引き 需要家編をみて、対応策を考えよう。

国内供給タイト、輸入品高という武器は本物か?
本物であってもそれを使っては行けない。
勇者であれば原点回帰という武器は使えるはずだ。勇者か(?)

【ポリオレフィン価格交渉手引き 需要家編】 

【ざわつかせろキャンペーン 特別編】
ポリオレフィン価格交渉手引き 需要家編


あくまでも身勝手な見方ですので、ご参考程度に留めてください。

需要家の購買担当は腕の見せ所。大きなプレッシャーが圧し掛かる。
上層部は今まで十分に原料の値下げができていなかったのは当然分かっている。
満額で値上げを受け入れられない。
絶対に負けられない戦いが、そこにはある。


1.ポリオレフィンメーカーに聞いてみよう
① 20円以上の値上げの根拠を聞いてみよう。
  → 絶対に納得できる説明はないはずだ。
    用役費、その他コスト要因を上乗せする説明には納得はできないはずだ。

② 自助努力の内容を聞いてみよう。
  → 生産、物流など効率化は進めてきた。ナフサ価格変動分以外のものは関係ない。
    直近まで30000円台まで下げていた。実態水準までも下げず、過去の効率化などで
    得たものも還元されずいたなかでは、説明してもらうことが必要である。
  
③ 需要家にマイナスとなったここ数年の価格交渉経緯について、メーカー側からレビューして
  もらおう。
  → メーカー有利に進んできたここ2年間の交渉結果を数字で準備し、メーカーと確認する。
    メーカーの2015年損益、2016年損益を聞いてみよう。そして、内容を聞いて驚嘆しよう。
    状況によっては需要家側の損益も示してみよう。そして、あまりのギャップに怒ってみよう。

④ 1Q国産ナフサ価格の見込みも重要であるが、状況に応じて2Q国産ナフサ価格の見込みを
     交渉に持ち出そう。
  → OPEC加盟国、非加盟国の減産が遵守されない可能性、米国の原油生産増大の可能性が           あることを強く示しそう。

⑤ 来年度の予算基準(国産ナフサ価格)を確認しよう。
  → 現時点で45000円/KLとは置いていない。42000円程度 or more である。
    1月に入ったら来年度の予算基準を確認する。メーカー側が希望する3月末時点での国産ナ           フサ価格到達水準が見えてくるかもしれない。

2.相手側のポジションを順にあげて、上記1.を繰り返し聞いてみよう。
  → 時間を稼ぐのではない。攻めだ。

----ひと休み ---------------
ここ2年間の価格交渉は劣勢。それも反則行為まがい。いや反則だ。レフリーは笛をならした。
ペナルティだ。ここから一旦、バックスに展開。2次攻撃、3次攻撃だ。最後はラックからファワードで押し込め。
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3.疑おう
  もし、メーカーが「他の需要家は15円の値上げで纏まりそうだ」と言ってきても鵜吞みにするな。
  その需要家の規模を確認すべし。大手需要家だったらどう交渉するであろうか。

4.粘ろう
  価格改定時期を遅らせる。値上げ幅を刻もう。  

5.祈ろう
  相場次第である。悩みながらたどり着いた結論は、やはり運しかない。

----ひと休み ---------------
この勝負は運だけだ。
フォワードはラックで押し込め。
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6.ざわつく

国内ポリオレフィンの価格改定 今何してる (第12回)

ポリオレフィンメーカー価格改定打ち出しに対して
思うところ。

ポリオレフィンメーカーの1Q国産ナフサ価格見込みは妥当であるか。
・45000円はあり得ない。現段階では40000~42000円/KLが妥当
・堅調な原油相場、為替相場により40000円/KLと想定するのは当然である。
・OPEC加盟国、非加盟国の減産合意が遵守され、減産履行への期待感が相場を支えている。
 ただ、2月初旬には1月の生産量が示され、減産がどの程度実施されているか判明し、相場が大  きく下振れする可能性が あることは否めない。

ポリオレフィンメーカーの値上げ目標ライン(国産ナフサ価格基準)
・各社の基準はまちまちであるが、40000円/KLが現状のマーケット水準を勘案すれば、 最低ラインと考えられる。

ポリオレフィンメーカーの値上げ目標ライン(値上げ幅)
・現状の基準と40000円/KLとの差
 現状が37500円/KLであれば  5円/KG
  現状が35000円/KLであれば 10円/KG
  現状が32500円/KLであれば 15円/KG
 現状が30000円/KLであれば、→ いや、そんな水準ありゃしない。→ 20円/KG
・42000円/KLとの差
 結果として、現段階ではしっくりする。
・値上げ幅を刻んで目標に到達することも可能性として十分にある。


ポリオレフィンメーカーの価格改定の目標時期
・各社の打ち出し時期通りであり、1/4~、1/20~、1/21、2/1~
 2/1の改定を除いては、価格改定の打ち出しを行ったタイミングが遅く、十分な交渉が
 できない。
・価格改定の実施時期は一部遅れることが想定できる。

需要家の購買担当は腕の見せ所。より大きなプレッシャーが圧し掛かることをお察しします。
また、傲慢とも感じられるようなメーカーの態度を見たくありません。今回の交渉が円滑進むとは思えません。円満に終わることを望みます。
「取引の公正化」が今年のキーワードとならなければよいのだが…。
優越的地位の濫用は言い過ぎかもしれないですが…。
望ましくないような事態が起こるのではないか、といささか危惧する点も。
さあ、そろそろこのゲームを終わりにしよう。


ざわつかせろキャンペーン実施中!! 

2016年12月26日月曜日

国内ポリオレフィンの価格改定 今何してる (第11回)

バックスの連続攻撃。
ラック形成もオーバーザトップでペナルティ。

価格改定は大体出揃ったが、
価格改定打ち出し 特定企業向け(?)
既に価格改定発表済みのメーカー
2017年1月?日から、プラス20円/kg以上
1Q国産ナフサ価格を45000円/KL見込みと示している模様
前の基準35000円と差で20円。

(少し無理がある)

攻撃に少し乱れがあることは否めない。
まとまりに欠けている。
前半も残り時間わずか。
強い者が勝つのではない、勝った者が強いのだ
いや、違う。
この勝負は運だけだ。
ラックだ、フォワードで押し込め。

2016年12月22日木曜日

国内ポリオレフィンの価格改定 今何してる (第10回)

ちょっと球出し遅れて6次攻撃へ。

PE価格改定打ち出し
日本ポリエチレン
2017年1月16納入分から、プラス20円/kg以上
1Q国産ナフサ価格は40000円/KLを大きく超える見込みとしている

ここでハイパント?
攻撃に少し乱れがあることは否めない。
まとまりに欠けている。

2016年12月21日水曜日

国内ポリオレフィンの価格改定 今何してる (第9回)

テンポよく5次攻撃へ向けて、ラックから早い球出し!。

PE価格改定打ち出し
東ソー
2017年2月1日納入分から、プラス20円/kg以上
1Q国産ナフサ価格は42000円/KLを窺う水準に上昇すると想定

ブラインドサイドに展開!
攻撃に少し乱れがあることは否めない。

記録簿161221

石油化学記録簿のメール配信をご希望の方はお申し出ください。無料配信しています。
PDF版では2016年4Q~2018年1Qを確認できます。

右の連絡フォームよりご連絡をお待ちしております。
お名前とアドレスだけで結構です。現在数百名へ配信中。


本日の石油化学記録簿より

国産ナフサ価格想定(BRENT 55.55ドル / ナフサ 483ドル / 為替 117.93)
4Q   34000円/KL     * 1月30日決定
 *今後ナフサスポット価格が3%下落(469ドル程度) → 33300円
 *今後ナフサスポット価格が3%上昇(497ドル程度) → 34700円

1Q   41800~41900円/KL * 4月27日決定
 *今後ナフサスポット価格が3%下落(469ドル程度) → 40600円
 *今後ナフサスポット価格が3%上昇(497ドル程度) → 43000円
まだ、1Q以降は大きく変動する可能性あり。

『ざわつかせろ』 キャンペーン
お見せします石油化学記録簿の底力を。

国内ポリオレフィンの価格改定 今何してる (第8回)

ワンテンポおいて4次攻撃へ向けて、ラックから球が出た!。

PP価格改定打ち出し
サンアロマー
2017年1月21日出荷分から、プラス20円/kg以上
国産ナフサ市場価格は現状では40000円/KLを超える水準にあり、1Qにはさらなる高騰も予測

BKに展開!
さあ、
10番がループするサインプレーでゲインラインを突破し、13番、15番とつないでインゴールへ行けるか。


2016年12月20日火曜日

国内ポリオレフィンの価格改定 今何してる (第7回)

まだ、まだ、ゲインラインは越えられない。
ワンテンポおいて4次攻撃へ向けて、ラックからの球でるよ!。

<いつ?>
(明日だよ)

詳細は明日未明掲載。

2016年12月19日月曜日

国内ポリオレフィンの価格改定 今何してる (第6回) 

まだ、ゲインラインは越えられない。
ただ、次のラックからの球出しは早かった。

PP、HDPE、LLDPE価格改定打ち出し
プライムポリマー
2017年1月21日納入より、プラス20円/kg以上
1Q国産ナフサ価格の見込みは42000円/KLを上回るとしています。

あとはBK展開、速い集散。
ただ、ゲインがなかなかできないのであれば、無理に展開せずまずはモールで有意なフォワードを前面に押し出すべし。
ゲームプラングは先々週の先行型、それとも今回の後攻型が良かったは、後の結果でわかること。



国内ポリオレフィンの価格改定 今何してる (第5回) 

やっとボールでましたね。
2次、3次攻撃への始まりです。
ただ、ディフェンスは確り整ってる。ゲインライン越えられるか。

PP、PE価格改定打ち出し
住友化学
2017年1月20日納入より、プラス18円/kg以上
1Q国産ナフサ価格の見込みは40000円/KLを超える水準と示してます。

さあ、結果予想は。
ここではやめておきましょう。

2016年12月14日水曜日

国内ポリオレフィンの価格改定 今何してる (第4回) 

『ざわつかせろ』番外編

レフリーから出すよう指示があったにも関わらず、出せない。
笛がなってしまうぞ。攻撃が途切れたと見なされ、相手のスクラムで始まってしまう。
出さないのではない。出せないんだ。色んな人が絡みついて、出したくても出せなんだ。
モールを組んだと同時に、最後尾の選手に素早くまわすことが大切だ。
モールは、最後尾の選手がボールを持っている状態で、縦に長く、仲間とのバインドが強ければ強いほど、良いモール。理想である。早く出してバックスで展開するんだ。2次、3次攻撃を素早く!


でも、なかなか出ないのである。
相手のスクラムになってしまう。
やばい、笛がなる。早くださないと。
相手のフォワードは強いぞ。

スクラム組んで押し込まれて形勢逆転(?)

これと一緒。
早く出して、展開すれば、ゲインできるはず。
信じろ。

2017年の予算③ 161214

ざわつかせるほどではありませんが、2017年度の予算の話です。

 12/14の記録簿は10時時点のマーケット基準であるので予想とは言えないですが、この状況で予算基準をおいて考えてみましょう。
記録簿はあくまでもその時点のマーケットを基にしたものなので来年1月分ぐらいまでのナフサ相場までは見込みと扱えるが、それ以降から2018年1Qまでは、本来予算策定には使用するのは厳しいものであります。為替のように相場を活用し、予約でもできるのであれば、記録簿は予算策定に生きてきます。
 残念ながらナフサなどは期先の価格を想定できるものの、実体がないものとも言える状況であり、予約たる行為は十分にできません。よって、現状の取引仕組みなどを勘案すれば、国産ナフサ価格の予算策定をより確実なものにするなんてできない。だから現時点ではもっと気楽に行きましょう。
トランプ次期大統領の政策を期待する声が多いですが、景気刺激策を講じても効果が表れるのも2018年ですよね。
何も考えずにとりあえず、数値を置いてみましょう。

足下のマーケット(12/14 10時 )
WTI      = 52.28 $/BBL 期近1月限
BRENT  = 55.12 $/BBL 期近2月限
ナフサ   = 467 $/MT  2月着
ドル円   = 115.18

① 石油需給の見通しをもとに判断した国産ナフサ価格予想(
  ・原油価格が来年12月には54~55ドルまで徐々に上昇
  ・それも基づいたナフサ価格は来年12月までに508ドル
  ・為替115
  詳細は省きますが
  2017/2Q-2018/1Q 国産ナフサ価格予想び平均 40500円/KL台
  2017/1Q-2017/4Q 国産ナフサ価格予想び平均 39600円/KL台
  
② 記録簿(10時相場)で示された国産ナフサ価格評価
  ・為替115.18
  2017/2Q-2018/1Q 国産ナフサ価格予想び平均 41000円/KL
  2017/1Q-2017/4Q 国産ナフサ価格予想び平均 40800円/KL

どう見るかお任せしますが、
①がより現実的と思います。
ただ、足元の堅調な原油相場が続くか否かがキーポイント。
②はあくまでも目安。

①、②は大差ないと判断し、安全圏を踏まえプラス1000~2000円

よって、期ズレのパターンあるので、

現時点での2017年国産ナフサ価格の予算策定基準は 
41000円/KL、42000円/KLとする。

これが石油化学記録簿基準です。次回更新は1月中旬を予定。   (終わり)
  

2016年12月13日火曜日

石化製品市況見通し 161213

勝手気ままな市況見通し (今後1ヶ月程度)
ナフサ、エチレン、プロピレン、ブタジエン、
ベンゼン、PX、SM、AN、PTA、MEG
PET、GPPS、HIPS、ABS、LDPE、LLDPE、HDPE、PP Homo

ここから ↓↓↓
https://drive.google.com/open?id=0B7OdjMktC-n3UmtEWTlsa3JXQUE


雰囲気だけ楽しんで、参考程度にしてください。

国内ポリオレフィンの価格改定 今何してる (第3回) 

なぜ、値上げ打ち出しをしない。
何をしている?
2013年12月の価格改定打ち出し(1月からの値上げ)を思い出せ。
勿論、今後、原油、ナフサ、為替が劇的に変動し、見込み違いとなるかも知れない。
いや、でもそんなことはない

2013年12月の打ち出しに対する結果
その時は概ねPPは1月からの値上げで妥結。PEは2月からの値上げに先送り。

何かおかしいぞ。
2013年12月は最初の価格改定を打ち出してから1週間以内にすべてメーカーの打ち出しが完了したはずだ。

ほぼ、交渉がないと言え、また、ベンゼン市況が反映されるとは言え、PSはでているではないか。

早くボールを出せ
相手の陣形が乱れている。
バックスは相手のギャップをついてチャンスを大きく広げられる。
早く出せ。お・そ・い・

2016年12月9日金曜日

特恵関税制度見直し

自民、公明両党は8日、2017年度税制改正大綱を決定した.
予定通りに特恵関税制度の見直しが記載されている。

内容は以下の通り

特恵関税制度の見直し
全面適用除外措置の対象国の基準に「高中所得国」以上に該当すること等を追加する等の見直しを行う。

この日に決定した税制改正大綱の内容を盛り込んだ税制関連法案を、年明けの通常国会に提出し、成立を目指すことになる。

この「高中所得国」が追加されることは予定通りであった。
どこの国が新たに該当するのであろう?ポリマーを輸入する需要家同様に気になった。
いや、ほんのちょっとだけ気になった。


11/24の関税分科会の資料を見ると、

現行制度の概要として
1.特恵関税制度とは
2.特恵関税制度に係るWTOルール
3.一般特恵関税の適用除外・卒業制度
  ① 特恵受益国からの除外(全面卒業)
  ② 高所得国に係る特恵適用除外措置(部分卒業)
  ③ 国別・品目別特恵適用除外措置
4.特恵関税制度の見直し
などの内容が記載されています。

また

検討として(一部抜粋)
卒業要件の追加
具体的な要件としては、特恵関税制度の趣旨、WTOルールとの整合性、諸外国の制度等を踏まえ、上記①については世界銀行統計の「高中所得国」以上に該当すること、②については「世界の総輸出額に占める当該国の輸出額の割合が一定以上であること」とし、①と②の双方に該当する国を全面卒業制度の対象国に加えることが適当ではないか。②の具体的な水準については、先進各国の輸出額の水準を踏まえ、十分な輸出競争力を有していることを判断する基準として「1%」とすることが適当ではないか。なお、カナダも「世界の総輸出額に占める当該国の輸出額の割合が1%以上であること」を世界銀行統計の所得基準に加えて別途設定している。また、制度の安定性及び関係者の予見可能性の確保の観点から、現行制度と同様、①と②の要件に3年連続して該当した国を特恵対象から除外することが適当ではないか。
(参考)現在の所得及び輸出額の水準が維持されるとした場合、新たに卒業要件に該当することとなるのは、ブラジル、マレーシア、メキシコ、中国、タイの5か国。
と記載されています。


ざわつかせるつもりが
ブラジル、中国が特恵卒業? とざわついてしまいました。


12/8に関税・外国為替等審議会会長から麻生財務大臣宛の答申書:平成29年度における関税率及び関税制度の改正なかでの特恵関税の見直しについては以下の通り、説明されています

特恵関税制度は、開発途上国を支援する観点から、開発途上国を原産地とする特定の輸入物品に対して、一般の税率よりも低い特恵税率を適用する制度である。平成12年度より、一定の経済発展を遂げた国に対する全面適用除外措置が設けられているが、現在、特恵関税制度の対象国には、多くの新興市場国が含まれており、かつ、制度の適用実績を見ると、その便益を享受している国が一部の高中所得国に偏在している状況にある。

1.全面適用除外措置の適用基準の見直し等
 特恵関税制度の趣旨に鑑みて、より支援を必要とする国に対しその恩恵を行き渡らせるために、その対象国の範囲を見直すことが適当である。具体的には、特恵関税制度の適用実績や諸外国の動向などを踏まえ、全面適用除外措置の基準について、①当該年度の前年までの3箇年の国際復興開発銀行が公表する統計(以下「世銀統計」という。)において同期間中連続して「高中所得国」以上に該当すること、②当該年度の前々年までの3箇年にWTOが公表する統計(以下「WTO統計」という。)において同期間中連続して世界の総輸出額に占める当該国の輸出額の割合が1%以上であること、のいずれにも該当することを追加することが適当である。

2.部分適用除外措置の適用基準等の見直し
 全面適用除外措置の適用基準の見直しに併せて、部分適用除外措置の対象国の基準について、①当該年度の前年の世銀統計において「高中所得国」に該当すること、②当該年度の前々年のWTO統計において世界の総輸出額に占める当該国の輸出額の割合が1%以上であること、のいずれにも該当することを追加することが適当である。また、国別・品目別特恵適用除外措置と単位を揃え、部分適用除外措置についても、農水産品は品目番号9桁単位、鉱工業品は4桁単位で適用することが適当である。

3. 実施時期
 我が国の事業者・消費者及び適用除外となる国の経済に与える影響の緩和、また円滑な制度移行の観点から、猶予期間を設けることとし、新しい基準の実施時期は、部分適用除外措置は平成 30 年度から、全面適用除外措置は平成 31 年度からとすることが適当である。

4. 特恵除外措置の適用(現行基準によるもの)
 全面適用除外措置の適用基準を踏まえ、ウルグアイ、セントクリストファー・ネーヴィス及びチリについて、特恵関税制度の適用対象から除外することが適当である。 国別・品目別特恵適用除外措置の適用基準を踏まえ、農水産品 17 品目及び鉱工業品374 品目(いずれも輸入統計品目番号(9桁)ベース)について、平成 29 年4月1日から平成 32 年3月31日まで、特恵税率の適用対象から除外することが適当である。 

ブラジル、中国の特恵卒業はないのかな?
気になる方は調べて、ざわつかせてください。
『ざわつかせろ』キャンペーン継続中!

2016年12月8日木曜日

国内ポリオレフィンの価格改定 (続)今何してる?

でましたね。
PP価格改定打ち出し
日本ポリプロ
2017年1月4日納入より、プラス20円/kg以上
1Q国産ナフサ価格の見込みは40000円/KLを超える水準と示してます。
参考として示されているが
4Q 33700円 (見込み)
1Q  40000円 超(見込み)

さあ、結果予想は。
ここではやめておきましょう。

今日、明日、来週には挙って、出で来る。

2016年12月7日水曜日

海外値上げ 161207

日本では来年1月からの値上げはプロピレンオキサイドやPSが先行して打ち出されております。
なぜ出ないポリオレフィン? 品目による商慣習はあるが。

海外では価格決定方法が違うせいもあるが続々と値上げが打ち出されている。
以下、現在判明している2017年1月からの値上げ。

クリックすれば、大きくなります。おそらく



値上げしたのになぜか販売量アップ!
『ポリオレフィン』の強さの秘密

なんてならないですね。
ガリガリ君じゃないから。

原油価格見通し 161207

先程の続き、
EIAの短期見通しが昨日12/6に発表。

過去の発表から
BRENT原油価格見通し推移
* 日付けは発表日  単位 ドル/BBL

黒の破線が昨日発表   グラフをクリックすると大きくなります



世界石油需給

前回11/8発表と今回12/6発表のデータを比較
* 折れ線はBRENT原油価格(実績+見通し)
  需給データ単位 百万BBL/DAY
グラフをクリックすると大きくなります



前回より僅かに需給が改善されています。

また、年初1/12発表と今回12/6発表のデータを比較


原油価格、国産ナフサ価格見通し 161207

米エネルギー情報局(EIA)が6日、短期見通しを発表。

2017年の世界需要は前回11月から上昇修正 日量9692万BBL→9699万BBL
一方、世界供給は小幅に下方修正 日量9743万BBL→9742万BBL
内訳(前回11月から推移)は
OECD         上方修正      日量2665万BBL→2667万BBL
OPEC         小幅下方修正 日量4023万BBL→4022万BBL
Non-OPEC      変わらず    日量5720万BBL→5720万BBL

昨日の発表では2017年の原油価格は
2017年 平均  WTI    50.66 $/BBL  (上方修正)
       BRENT  51.66 $/BBL  (上方修正)
2017年 12月  WTI    54 $/BBL     (変わらず)
       BRENT  55 $/BBL    (変わらず)     
 
なお、需給データでの比較は次のブログでお知らせします。

昨日12/6発表
詳細は
2017 上段 WTI  下段 BRENT  単位 ドル/BBL
Jan Feb Mar Apr May Jun Jul Aug Sep Oct Nov Dec
49 49 49 49 49 49 50 51 52 53 54 54
50 50 50 50 50 50 51 52 53 54 55 55

では、これを基に
クラックスプレッド(BRENTとナフサの格差)を40~95ドルと想定し、月毎に上限、下限を設定。
為替レート想定を 105、110、115の3パターンとし、

国産ナフサ価格を算出すると
* これはあくまでもEIAの見通しの原油価格から想定したクラックスプレッド積み上げて算出したもの。
 石油化学記録簿(期先想定はその時点での先物、先渡しマーケットを活用)との想定とは異なります。

 
現時点での来年度予算策定の参考にしてください。

2016年12月6日火曜日

国内ポリオレフィンの価格改定、今何してる? 

ざわつかせろキャンペーン再開!

ちょっと、一息。
当部ブログでは、ゆったりとくつろぎ、日頃の疲れをとって頂くため 落ち着いた雰囲気のブログつくりを目指しています。 体や心の疲れを感じた時、ストレスにさらされた時など お気軽にお立ち寄り頂ければ、疲れやストレスの解消のお手伝いをさせて頂きます。
できるなら。

ポリオレフィン価格改定、今何してる?
 
心配すべきかどうかわかりませんが、ポリオレフィンの価格改定打ち出しが出る可能性があります。原油価格の上昇も一時的となってしまうのか?
12/10にOPEC加盟国と非加盟国14ヶ国で生産調整に向けた会合が開催されます。注目のポイントですね。

【メーカー 5段活用  ポリオレフィン価格改定】 
出さない  社内手続きに時間がかかって・・・
出します  もうすぐ4万円超え
出す     ひさしぶりに
出すとき   よろしくね、今週または来週には
出せば    取り敢えず、値上げのお願いに参ります。
出せ      4万円を超える見込み

【需要家 下一段活用 ポリオレフィン価格改定】 
出ない    おせーよな。
出ます    たぶん、しょーがねー。でも大丈夫。
出る      4万円超えで
出るとき   ちゃんと理由を説明しろよ
出れば    しっぺ返しや、覚悟しろ。
出ろ      すぐに原油、ナフサも下がるさ。また取り下げか。


あくまでも勝手な想像です。

2016年11月28日月曜日

中国の石油製品輸出入

10月分中国統計を更新します。


中国は、製油所の新設や高度化などにより石油製品の供給能力を増大させた。しかし、国内の石油製品の需要の低迷から需給バランスが崩れ、その解消のためにガソリン、軽油、ジェット燃料などの輸出を政策的に増やしている。そのために輸出に合う品質の改善を進めている。その影響は貿易国の韓国や日本などへも影響が及んでいくことになる。
(前回と同じコメント)

以下は中国の原油、ガソリン、軽油、ジェット燃料の輸出統計。 
グラフ 単位:1000トン

原油

伸びは継続、前年超え

ガソリン

大幅な伸び、まだまだ伸びる

軽油

大幅な伸びを継続

ジェット燃料

2ヶ月ぶりに前年超え。

一方で石油化学関連に目を向けると石油化学製品の原料となるナフサが国内生産だけでは不足する状況が強まり、ここ数年はナフサの輸入量が増加している。ただ、その伸びの勢いはスローダウンしている。また、2013年からPDH (プロパン脱水素装置)の新設が増え、プロピレン生産のために原料となるプロパンの輸入が増加している。

以下は中国のナフサ、プロパンの輸入統計。
グラフ 単位:1000トン

ナフサ

石炭、プロパンベースの石化製品プラント増で伸びが見られない。昨年が突出していたということもあるが、5ヶ月連続の前年割れ。10月のナフサ生産量は282万トン、前年同月比19.3%増。1-10月累計では2701万6000トン、前年比14.7%増 石油製品の生産は独立系精製業の影響で増えている。また、輸出枠が与えられているところもある。
なお、10月はナフサの輸出が1万7732トンあった。1月以来の輸出となった。

プロパン

伸びは鈍化しているが、3ヶ月連続の前年超え。

2016年11月22日火曜日

ポリカーボネート 韓国輸出統計

ご参考まで。

ポリカーボネート 韓国輸出統計 2016年10月分
  輸出先 数量 割合 単価 FOB 
  MT ドル/MT
合計 49,281 100.0 2,343
1 中国 26,544 53.9 2,271
2 メキシコ 4,932 10.0 2,352
3 香港 2,791 5.7 2,332
4 ベトナム 2,280 4.6 3,586
5 インド 1,744 3.5 2,238
6 日本  1,400 2.8 1,869
7 米国 1,115 2.3 2,380
8 トルコ 1,070 2.2 2,228
9 ハンガリー 996 2.0 2,027
10 台湾 802 1.6 2,235
11 マレーシア 701 1.4 2,420
12 イラン 574 1.2 2,412
13 エジプト 491 1.0 2,287
14 ブラジル 471 1.0 2,562
15 イタリア 428 0.9 2,066
16 インドネシア 421 0.9 2,633
17 スロバキア 399 0.8 2,467
18 コロンビア 229 0.5 2,192
19 イギリス 220 0.4 2,170
20 フランス 189 0.4 2,354
21 カナダ 153 0.3 2,484
22 ロシア 130 0.3 2,393
23 タイ 121 0.2 3,086
24 ドイツ 106 0.2 2,252
25 ペルー 104 0.2 2,116
26 ポーランド 103 0.2 2,312
27 チリ 74 0.1 2,395
28 ポルトガル 63 0.1 2,378
29 スウェーデン 61 0.1 2,083
30 スロベニア 54 0.1 3,944
31 UAE 48 0.1 2,333
32 チュニジア 40 0.1 2,375
33 スペイン 37 0.1 2,838
34 チェコ 37 0.1 2,000
35 アルゼンチン 34 0.1 2,294
36 シンガポール 34 0.1 2,245
37 バングラデッシュ 32 0.1 2,371
38 オーストラリア 32 0.1 3,123
39 ウクライナ 32 0.1 2,125
40 ルーマニア 32 0.1 2,125
41 ウズベキスタン 24 0.0 3,582
42 グアテマラ 17 0.0 2,294
43 アイルランド 16 0.0 2,375
44 オランダ 16 0.0 2,250
45 ベルギー 16 0.0 2,250
46 デンマーク 16 0.0 2,125
47 ニュージーランド 15 0.0 2,400
48 カンボジア 14 0.0 2,714
49 フィリピン 11 0.0 8,193
50 フィンランド 8 0.0 2,125
51 イスラエル 7 0.0 2,353
52 パナマ 0.005 0.0 0

PP市況

PPアジア市況

北東アジア(C&Fベース)市況動向を確認するにあたり、重要な点は中国の動向です。

PP Homo Spot  C&F NE Asia  $/MT
PP 中国国内市況(輸入換算) RMB→ C&F Chinaへ換算
PP 大連先物 RMB→C&F Chinaへ換算、ただし先物市場に係わる手数料、金利など含まない
     * グラフ上では大連先物に関しては以下のものをインプット
   1月~4月 ① 5月限 ② 9月限
   5月~8月 ① 9月限 ② 1月限  
   9月~12月  ① 1月限 ② 5月限
プロピレン スポット C&F China $/MT

2015年1月~2016年11月の市況


2016年10月~2016年11月の市況



中国のPP輸入量 2009~2016年

中国は国内生産量を増やしおり、輸入は減少傾向。

PPとナフサのスプレッド


PP Homo C&F NE Asia ($/MT)とNaphtha C&F Japan ($/MT)の差

中国では石炭ベース、輸入メタノール、プロパンベースとしたPPの生産能力が増え続けている。ただ、中国のプラントは想定外を含め稼働停止が多いことが問題であり、スプレッドが高めに推移する。
年末に向けてはスプレッドは縮小!


2016年11月18日金曜日

国内ポリオレフィン価格③ ポリオレフィン価格の問題点

国内ポリオレフィン価格については今回が最後です。ポリオレフィン価格の問題点をテーマにします。
「ざわつかせろ」キャンペーンはこれにて終了です。前掲載の①、②でざいわついてくれることを望みましたが、その効果はまだわかりません。

(ポリオレフィン復権)
その時に何のために石油化学簿管理者はざわつかせて闘うのか、ハッキリしました。
石油、石油化学業界でわかった事があります。
それは「メーカーや需要家のために闘う人間は強い」と言うことです。
業界の皆さん、絶対に乗り越えましょう。今、この時を。
絶対に勝ち抜きましょう、この時を。
今、この時を乗り越えた向こう側には、強くなった需要家皆様、ポリオレフィンメーカー、ポリオレフィン業界の明るい未来が待っているはずです。
絶対に見せましょう、ポリオレフィンに携わったことのある人の底力を!


ささげるのは十分だ。
決意を示し、変えていくのは我々だ。
今こそ、見返してやる。


ポリオレフィン価格の問題点

ここ数年はナフサ価格の軟調な動きに価格交渉は値下げ中心となりました。ポリオレフィンメーカーにとっては、ナフサ価格の下落度合いに関係なく、下落幅を調整。ナフサ価格の大幅下落時には交渉して妥結したポリオレフィン価格と国産ナフサ価格の変動に乖離があったことでポリオレフィンメーカー自体の収益回復を狙った動きが色濃く表れました。ポリオレフィンメーカーは数年に一度となる収益改善が実施されました。過去の交渉経緯と海外スポット市況高に助けられました。これ本当にラッキー。
では、それまではどうであったのでしょう。ポリオレフィンメーカーはナフサ価格の上昇に伴うコストの増加をタイムリー転嫁できないという状況が続いていました。タイムリーな価格改定の打ち出しがポリオレフィンメーカーから行われていないことです。コスト上昇分を十分に販売先に転嫁させるために、よりタイムリーな価格情報を含めての伝達が必要です。ポリオレフィンメーカーからの正式な値上げ打ち出しがある前に、需要家はある程度の情報を掴んでいます。実際に交渉を開始するのは正式な内容が公表された後になるため、時間のロスが生じています。ポリオレフィンメーカーが価格改定を打ち出すまでには、社内の手順を踏むためにかなりの時間を費やしてしまいます。。タイムリーな価格改定打ち出しが行われていないことが、短期間での価格交渉を要求し、場合によってはマーケット動向と反する内容を公表することにもなります。結果として収益を悪化させるということに繋がったということもあります。
国産ナフサ価格の見込みを基に打ち出された価格改定は、公表後にナフサスポット価格の下落もあり、見込んでいた国産ナフサ価格水準に達しなかったことから値上げ実施が大きく遅れた、または値上げ実施をしないということが幾度かありました。いくらかでもコスト上昇分を転嫁しなければいけない状況に大きな壁が立ちはだかり、結果として小額なコスト上昇分の価格転嫁ができず、安値是正の展開を築き上げてしまった。これには国産ナフサ価格が5000円/KL以上の上昇(つまりポリオレフィン10円/kg以上)がないと値上げの打ち出しを行わない(公表しない)という問題点に繋がることが言えます。需要家側の業界によっては、10円/kg毎の変動でないと価格交渉が進展しないというのは事実です。少々強引な考えではあるが、タイムリーではない価格改定打ち出しにより価格改定が遅れるのであれば、今までのセオリーにない小額での価格改定打ち出しを行い、2円でも3円でもコスト上昇分をしっかりと転嫁していくことを考えてよいのではないでしょうか。
それより、もっとポリオレフィンメーカー、需要家双方に良い方法はないのでしょうか。

国内石油会社から購入するナフサの価格体系を変えるぐらいの気持ちが無ければ、ポリオレフィンの業界の未来はない! 

数年前からではあるが、期ズレなしでの国産ナフサ価格連動フォーミュラで価格決定する取引が、一部のポリオレフィンメーカーにて進められました。これはポリオレフィンメーカーが価格の変動リスクに晒されていることから、それを最大限に軽減させる理に適った値決めでした。このような形の値決めが定着し、他のメーカーにも拡大していくとも思われましたが、その気配さえ感じられません。その当時は収益の改善が必要な状況において、安い輸入品と張り合ったりしている場合ではなかったはずです。期ズレなしの値決めにおいは、100%国産ナフサ価格に連動するフォーミュラで決定するものと交渉により国産ナフサ価格の変動を抑えて決定するものとに分けられているのが現状です。100%ナフサ価格連動のフォーミュラではポリオレフィンを原料として購入する製造業においては、原料コストが大きく振れる可能性があることからこれを嫌う企業もあります。一方で、原料コストの変動が正確に反映されるためにこれを好む企業もあります。長期に亘る値上げ交渉、値下げ交渉を経験できた今、ポリオレフィンメーカーだけでなく、原料を購入する側にも見込まれるリスクを再確認し、時代の流れに沿った原料仕入れ、製品販売の価格体系を見直す時期が到来していることを認識する必要があるかも知れません。

そのうちに良い解決策を提案します。
見せます石油化学記録簿の底力を。

2016年11月16日水曜日

国内ポリオレフィン価格② 2017年度に向けて

厄介な値下げ(2014年4Q-2016年4Q)

2014年後半では為替相場は円安に振れたものの、ナフサ価格の下落が大きく、大幅値下げへの幕開けが2014年10月から始まると思われました。実際はナフサ価格の大幅下落に従来の価格交渉とは異なる展開となり、ポリオレフィンマーカーは4Q内で小刻みに価格改定を数回実施しました。その水準も2014年10-12月の3ヶ月分の平均をみると実態とはかけ離れたものに。過去の交渉経緯などの理由はあるものの、2015年1月からのポリオレフィン価格も実態と大きくかけ離れて進んでいくこととなりました。リーマンショック時とまではいきませんが、それを彷彿させる値下げを需要家は見通しました。その実態との乖離する状況は現在まで続いています。

その内容は: 単位:円/KL


ここからは2017年の動きの一部を想定しています。

【2017年1月4日 場所:需要家 新年の意気込み】
(需要家)
正月ボケで職場復帰、現場復帰もなかなかすすまないよなぁ。
仕事が始まっても正月ボケが残ってます。2017年度の予算も間もなく、大詰め迎えます。原油、ナフサ、為替相場の動向も大きな変化もないから何とかなりそうだと勝手に安心しています。しかし、不透明感が増す世界経済を見据えて、情報収集には力を入れていこう。仕入れ先の原料メーカーには念のため2017年のナフサ価格見通しを確認しておこう。恒例のメーカー様の挨拶回りももうすぐだ。取り敢えず、気持ちを引き締めよう。

【2017年1月上旬 場所:需要家 年始の挨拶のやりとり】
(メーカー)
昨年中はいろいろとお世話になり心よりお礼申し上げます。今年もどうぞよろしくお願い致します。

意訳≒ 昨年は無理を言って、頑なに値下げを拒み、儲けさせていただきました。お礼申し上げます。しばらくは昨年の流れを引き継ぎたいと思いますので宜しくお願いいたします。

(需要家) 
こちらこそお世話になりました。今年は厳しい年になりそうです。本年もよろしくお願いいたします。
どうですか、今年相場は?

意訳≒ お世話したよね。誰のお蔭で儲けてんの。今年も厳しいスタートだよ。挨拶来るならお年玉よこせ。販売協力金でもよこしなさいよ。安くなれなれ、輸入品。輸入品増やしちゃうぞ。早く来い来い値上げ話。値上げなんて受け入れないぞ。でも製品の販売先には値上げしちゃうけどね。プラントトラブルがないように祈ってます。本年は立場が逆転することを見込んでいるので宜しくお願いします。取り敢えず、聞いてみるか、今年相場は?

---------------------
上記に悪意はありません。単なる想定ですので、雰囲気を味わってください。

予算策定のために当ブログでは

2016年12月7日
2017年1月11日
2017年2月8日
2017年3月8日
に従来掲載している原油価格、国産ナフサ価格見通しを更新します。

明日は国内ポリオレフィン価格③ ポリオレフィン価格の問題点を掲載予定。



国内ポリオレフィン価格① 次回の価格改定予想

国内ポリオレフィン取引価格の決め方には、①ナフサ価格、ポリオレフィン需給などを反映させる月決め、②国産ナフサ価格の変動を100%反映させる四半期毎の値決め(期ズレ0~4ヶ月)、③ポリオレフィンメーカーの国産ナフサ価格の見込みを基に交渉し、概ね四半期毎の値決め(期ズレ0ヶ月)などが存在します。

昨今の注目されている取り決めは③のパターン。値上げのときは、ポリオレフィンメーカーから事前に値上げの打ち出しにより価格交渉が始まります。一方で、値下げのときはポリオレフィンメーカーからの打ち出しはなく、需要家側からの値下げ要求で交渉が始まります。国内外の市況、需給などの情報量はポリオレフィンメーカーが圧倒的に多いのが現状であり、需要家にとっては価格改定幅が実態と乖離することも過去に経験したのではないでしょうか。また、値下げの時は需要家にとって、タイムリーな値下げ実施の機会を逸したこともあったのではないでしょうか。ただ、ポリオレフィンメーカーも同様な理由ではないですが、値上げ時においては、値上げ実施が希望通りにならないこともあり、ナフサ価格の変動が大きい場合は交渉が進まず、売り手買い手双方ともにストレスが溜まる状況に陥ってきました。

最近、価格改定(値上げ)も見られなくなりましたが、来年後半には値上げ打ち出しがあるかもしれません。
以下あくまでも予想と勝手な解釈ですので、雰囲気を味わうだけに留めてください。

【次回の価格改定打ち出し(値上げ)予想:メーカーの内容】
価格改定幅: 10円/kg以上 
理由:    
201X年第?四半期の国産ナフサ価格は40,000円/KLを超える水準となることが見込 まれます。 
厳しい経済環境の下、生産の効率化、投資の抑制や徹底したコスト削減に継続的に努めてまいりましたが、原燃料の変動によるコスト上昇分は自助努力のみで吸収することは困難であり、価格改定をお願いせざるを得ないとの結論に至りました。


【上記の意訳】*あくまでも個人的な想定です。
価格改定幅: 取り敢えず、10円/kg以上、状況によっては分割でも。
       もしかしたらマーケット次第では取り下げることもあります。
理由
取り敢えず、ここ数年は儲けさせてもらいました。いつかは値上げのタイミングが来るとは予想していました。まだ、201X年第?四半期の国産ナフサ価格は40,000円を超えるか分からないけど、足元だけを見れば、その水準を超える可能性はあります。実際の価格改定の打ち出しを行うときの国産ナフサ価格の見込みが40,000円を超える勢いがないかもしれませんが、タイムリーに打ち出せないのは会社の事情です。ご勘弁ください。ただ、40,000円を超える、超えそうな、超えるかもしれないということが感じられたのは事実です。自分たちの適正な利幅の話はできませんが、コストが上昇していることは事実です。だから10円/kg以上の値上げを打ち出します。需給の引き締まりが続いていることから状況によっては、強引な値上げになるかも知れませんし、ではなく、月毎に少しずつ値上げさせてもらうかも知れません。ここ数年値下げ幅を抑え、儲けさせてもらい会社全体で喜び合えたの久しぶりです。親会社からも褒められました。迷惑ばかりかけていましたので。また、需要家からの値下げ交渉に対し、強気に進めたのは確かです。毎月の交渉で小出しに値下げする流れができてしまい、いい仕事しているなぁと自分に浸ってしまったことも事実です。ポリオレフィンの明るい未来を創るためにと思って…。申し訳ありません。勿論、コスト削減は常にして来ましたよ。自助努力もしたので、還元すべきところはあったかもしれません。毎回毎回同じような理由を述べて値上げをするのも忍びないと感じています。こんなに儲けさせてもらったのは未だかつてなかったのです。転換期が来たのかもしれません。この業界はある時期まで良かったが、昔はいろいろ問題がありました。その後は厳しい状況に追い込まれ、メーカーは減り、事業規模縮小となったり・・・。最近は運も重なり、いい夢を見させてもらいました。しっぺ返しが来るかもしれない状況をわかっています。どうぞお手柔らかにお願いします。


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ちょっと書きすぎました。

2016年11月10日木曜日

2017年の予算②

 11/10の記録簿は10時時点のマーケット基準であるので予想とは言えないですが、この状況で予算基準をおいて考えてみましょう。
記録簿はあくまでもその時点のマーケットを基にしたものなので来年1月分ぐらいまでのナフサ相場までは見込みと扱えるが、それ以降から2018年1Qまでは、本来予算策定には使用するのは厳しいものであります。為替のように相場を活用し、予約でもできるのであれば、記録簿は予算策定に生きてきます。
 残念ながらナフサなどは期先の価格を想定できるものの、実体がないものとも言える状況であり、予約たる行為は十分にできません。よって、現状の取引仕組みなどを勘案すれば、国産ナフサ価格の予算策定をより確実なものにするなんてできない。だからもっと気楽に行きましょう。

とりあえず、数値を置いてみましょう。

足下のマーケット(11/10 10時 )
WTI   = 45.1 $/BBL 期近12月限
BRENT = 46.3 $/BBL 期近1月限
ナフサ= 421 $/MT  1月着
ドル円= 105.67

① 石油需給の見通しをもとに判断した国産ナフサ価格予想
  ・原油価格が来年12月には54~55ドルまで徐々に上昇
  ・それも基づいたナフサ価格は来年12月までに508ドル
  ・為替105
  詳細は省きますが
  2017/2Q-2018/1Q 国産ナフサ価格予想び平均 36000円/KL台
  2017/1Q-2017/4Q 国産ナフサ価格予想び平均 35000円/KL台
  
② 記録簿(10時相場)で示された国産ナフサ価格評価
  ・為替105.67
  2017/2Q-2018/1Q 国産ナフサ価格予想び平均 34200円/KL
  2017/1Q-2017/4Q 国産ナフサ価格予想び平均 34000円/KL


どう見るかお任せしますが、
①がより現実的と思います。
②では需給改善を足元の相場に反映させる必要があるため、プラス1000~2000円

よって、期ズレのパターンあるので 35000円/KL、36000円/KLとする。
というのが本日のお話。  (終わり)
  

2017年の予算①

 各企業においては2017度の予算策定に向けた動きが本格化。先行きの経済の見通しは米大統領選に勝利したトランプ氏の政策実行の成果次第という不透明な点もあり、2017年の行方は・・・・。
とは言え、こんなときに予算をどうみるのかとの問いかけが上層部からでてきそう。その前にあんたはどう見てるの?と問いかけたくなるような状況を想像してしまいます。

 石油化学製品の値決めに、国産ナフサ価格を指標とする取引は多く、その価格は原油相場の動きに大きく左右されるのはご存知の通りですね。この前までは2008 年 9 月のリーマンショックを彷彿させる原油、ナフサ相場の値動きとなっており、今後の世界の実体経済や石油需給において不透明な点もあることから、2017年度の予算策定はぎりぎりまで調整作業が必要となるでしょうというのが一般的。
 2014年の国産ナフサ価格平均(1Q-4Q)は6万9700円/KLと過去最高水準となりました。2014年秋から下落し始めた原油相場の影響を受けて、2015年の国産ナフサ価格平均(1Q-4Q)は4万6000円/KLとなり、リーマンショック後の2009年以来の低水準となりました。2016年の国産ナフサ価格平均(1Q-4Q)はさらに下回り3万2500円/KL程度となる見込みです。
 
 原油価格が下落を始めてから2年が経ちますが、原油の供給過剰という構図に変化は見られず、また世界経済を牽引してきた中国経済の減速が浮き彫りとなっています。リーマンショック時の中国を中心とした大胆な景気浮揚策が再び現れ、同じように需要を喚起させるということは期待し難く、一段安となることも否めない状況であることは認識しておく必要があります。また、需給バランスの変化による相場の上下動が中心となるが、需給改善から想定外の速度で相場が上昇することは考え難いですね。でも石油需要は改善していますね。   (続く)


2016年11月9日水曜日

記録簿161109 号外

号外 11/9の14時点


米大統領選の投開票に伴い本日は荒れています。
14時時点での想定です。

国産ナフサ価格想定(基準:BRENT 44.56 ドル / ナフサ 405ドル / 為替 101.29 )
4Q   32100円/KL     * 1月30日決定
   * 今後ナフサスポット価格が3%程度下落 (393ドル程度) → 31200円
   * 今後ナフサスポット価格が3%程度上昇 (417ドル程度) → 33000円

1Q   31400~31600円/KL * 4月27日決定
   * 今後ナフサスポット価格が3%程度下落 (393ドル程度) → 30500円
   * 今後ナフサスポット価格が3%程度上昇 (417ドル程度) → 32200円

まだ、4Q以降は大きく変動する可能性あり。まだまだ、上下に振れることになるでしょう。


原油価格見通し

先程の続き、
EIAの短期見通しが昨日11/8に発表された。

過去の発表からのBRENT原油価格見通し推移
* 日付けは発表日  単位 ドル/BBL

黒の破線が昨日発表



世界石油需給

前回10/13発表と今回11/8発表のデータを比較
* 折れ線はBRENT原油価格(実績+見通し)
  需給データ単位 百万BBL/DAY


前回より需給バランスの悪さが確認できます。

また、年初1/12発表と今回11/8発表のデータを比較

年初より需給バランスの悪さが確認できます。


原油価格、国産ナフサ価格見通し

米エネルギー情報局(EIA)が8日、短期見通しを発表。
2017年の世界需要、供給はともに上方修正。また、OPEC、Non-OPECともに2017年の産油量は上方修正。
9月までの発表ではWTI、BRENTが2017年12月の59~60ドルに向かって上昇する見通しであったが、10月には55~56ドルへと下方修正。
昨日の発表では2017年12月がWTIが54ドル、BRENTが55ドルへと小幅に下方修正。
なお、需給データでの比較は次のブログでお知らせします。

詳細は

2017 上段 WTI  下段 BRENT  単位 ドル/BBL


昨日11/8発表 -  12月が下方修正


Jan Feb Mar Apr May Jun Jul Aug Sep Oct Nov Dec
47 47 47 47 48 49 50 51 52 53 54 54
48 48 48 48 49 50 51 52 53 54 55 55


(参考)前回10/13発表
JanFebMarAprMayJunJulAugSepOctNovDec
474747474849505152535455
484848484950515253545556

では、これを基に
クラックスプレッド(BRENTとナフサの格差)を40~95ドルと想定し、月毎に上限、下限を設定。
為替レート想定を 100、105、110の3パターンとし、

国産ナフサ価格を算出すると
* これはあくまでもEIAの見通しの原油価格から想定したクラックスプレッド積み上げて算出したもの。
 石油化学記録簿(期先想定はその時点での先物、先渡しマーケットを活用)との想定とは異なる。



現時点での来年度予算策定の参考にしてください。

/// お見せします石油化学記録簿の底力を /// 3.23

  超過激師弟 管理人から3/23のDAILYレポートのTOPICS項目のお知らせ。 ご興味あれば、 ご一報をくださいませ。  E MAIL : petchem.recordbook@gmail.com ・シージーエスター、フタル酸系可塑剤など値上げ ・カネカ、変成シリコンポリマ...