2016年12月27日火曜日

【ポリオレフィン価格交渉手引き 需要家編】 

【ざわつかせろキャンペーン 特別編】
ポリオレフィン価格交渉手引き 需要家編


あくまでも身勝手な見方ですので、ご参考程度に留めてください。

需要家の購買担当は腕の見せ所。大きなプレッシャーが圧し掛かる。
上層部は今まで十分に原料の値下げができていなかったのは当然分かっている。
満額で値上げを受け入れられない。
絶対に負けられない戦いが、そこにはある。


1.ポリオレフィンメーカーに聞いてみよう
① 20円以上の値上げの根拠を聞いてみよう。
  → 絶対に納得できる説明はないはずだ。
    用役費、その他コスト要因を上乗せする説明には納得はできないはずだ。

② 自助努力の内容を聞いてみよう。
  → 生産、物流など効率化は進めてきた。ナフサ価格変動分以外のものは関係ない。
    直近まで30000円台まで下げていた。実態水準までも下げず、過去の効率化などで
    得たものも還元されずいたなかでは、説明してもらうことが必要である。
  
③ 需要家にマイナスとなったここ数年の価格交渉経緯について、メーカー側からレビューして
  もらおう。
  → メーカー有利に進んできたここ2年間の交渉結果を数字で準備し、メーカーと確認する。
    メーカーの2015年損益、2016年損益を聞いてみよう。そして、内容を聞いて驚嘆しよう。
    状況によっては需要家側の損益も示してみよう。そして、あまりのギャップに怒ってみよう。

④ 1Q国産ナフサ価格の見込みも重要であるが、状況に応じて2Q国産ナフサ価格の見込みを
     交渉に持ち出そう。
  → OPEC加盟国、非加盟国の減産が遵守されない可能性、米国の原油生産増大の可能性が           あることを強く示しそう。

⑤ 来年度の予算基準(国産ナフサ価格)を確認しよう。
  → 現時点で45000円/KLとは置いていない。42000円程度 or more である。
    1月に入ったら来年度の予算基準を確認する。メーカー側が希望する3月末時点での国産ナ           フサ価格到達水準が見えてくるかもしれない。

2.相手側のポジションを順にあげて、上記1.を繰り返し聞いてみよう。
  → 時間を稼ぐのではない。攻めだ。

----ひと休み ---------------
ここ2年間の価格交渉は劣勢。それも反則行為まがい。いや反則だ。レフリーは笛をならした。
ペナルティだ。ここから一旦、バックスに展開。2次攻撃、3次攻撃だ。最後はラックからファワードで押し込め。
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3.疑おう
  もし、メーカーが「他の需要家は15円の値上げで纏まりそうだ」と言ってきても鵜吞みにするな。
  その需要家の規模を確認すべし。大手需要家だったらどう交渉するであろうか。

4.粘ろう
  価格改定時期を遅らせる。値上げ幅を刻もう。  

5.祈ろう
  相場次第である。悩みながらたどり着いた結論は、やはり運しかない。

----ひと休み ---------------
この勝負は運だけだ。
フォワードはラックで押し込め。
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6.ざわつく

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