2017年1月13日金曜日

2017年の予算④ 170113

ざわつかせるほどではありませんが、2017年度の予算の話の続きです。

 1/13の記録簿は10時時点のマーケット基準であるので予想とは言えないですが、この状況で予算基準をおいて考えてみましょう。
記録簿はあくまでもその時点のマーケットを基にしたものなので来年1月分ぐらいまでのナフサ相場までは見込みと扱えるが、それ以降から2018年1Qまでは、本来予算策定には使用するのは厳しいものであります。為替のように相場を活用し、予約でもできるのであれば、記録簿は予算策定に生きてきます。
 残念ながらナフサなどは期先の価格を想定できるものの、実体がないものとも言える状況であり、予約たる行為は十分にできません。よって、現状の取引仕組みなどを勘案すれば、国産ナフサ価格の予算策定をより確実なものにするなんてできない。だから現時点ではもっと気楽に行きましょう。

トランプ次期大統領の政策を期待する声が多いですが、景気刺激策を講じても効果が表れるのも2018年ですよね。
為替の動きに注意すべき点も多いですが何も考えずにとりあえず、数値を置いてみましょう。

直近の為替変動要因

1/11 トランプ次期大統領が選挙後初めてとなる会見
   → ロシア絡みのサイバー攻撃に関する質問が集中したため、期待されていた経済対策なし
   → 失望感からドル売りへ
1/12  イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演 
       → 米経済や金融政策の見通しなどには言及なし
       → 影響は限定的
1/20  トランプ氏の第45代米大統領就任演説 → ?

足下のマーケット(1/13 10時)
WTI      = 52.99 $/BBL 期近2月限
BRENT  = 56.00 $/BBL 期近3月限
ナフサ   = 523 $/MT  2月着
ドル円   = 115.05

① 石油需給の見通しをもとに判断した国産ナフサ価格予想
  ・原油価格が来年12月には53~54ドルまで徐々に上昇
  ・それも基づいたナフサ価格は来年12月までに505ドル
  ・為替115でみると
  詳細は省きますが
  2017/2Q-2018/1Q 国産ナフサ価格予想び平均 42500円/KL
  2017/1Q-2017/4Q 国産ナフサ価格予想び平均 41900円/KL
  
② 記録簿(10時相場)で示された国産ナフサ価格評価
  ・為替115.18
  2017/2Q-2018/1Q 国産ナフサ価格予想び平均 43600円/KL
  2017/1Q-2017/4Q 国産ナフサ価格予想び平均 43400円/KL

為替同様、世界の石油需給の変動がどう変化していくかが需要です。
OPECなどの産油国の減産履行も気になりますが、やはり、米国のシェールがどの程度生産を
回復するかが鍵ですね。

どう見るかお任せしますが、
①がより現実的と思います。
②はあくまでも目安。

①と②は前回と違って差があります。

現時点での2017年国産ナフサ価格の予算策定基準は 
43000~44000円/KLとする。

これが石油化学記録簿基準です。次回更新は2月中旬を予定。   (終わり)

2017年1月12日木曜日

国内ポリオレフィンの価格改定 今何してる (第14回)

後半スタート、

PE価格改定打ち出し
旭化成
2017年1月21日出荷分から、プラス20円/kg以上
1Q国産ナフサ価格は43000円/KL
2Q国産ナフサ価格は45000円/KL
を超えることも予想。

PGを狙わないでスクラムを選択。
トライで5点をとりに行く。
強引だ。

確認簿 【ポリオレフィン価格交渉手引き 需要家編】

下記に掲載する確認簿内容は過去の価格交渉、現在の相場、需要家などの思いを勘案して
作り上げた想定の確認簿です。
本格的な交渉入りはこれからです。

では
12/27掲載の『ポリオレフィン価格交渉手引き 需要家編」に対する
想定の確認簿をお楽しみ下さい。

想定:中堅需要家
--------------------       確認簿      ---------------------------------------------

需要家の購買担当は腕の見せ所。大きなプレッシャーが圧し掛かる。
上層部は今まで十分に原料の値下げができていなかったのは当然分かっている。
満額で値上げを受け入れられない。
絶対に負けられない戦いが、そこにはある。
需要家の回答
その通りです。負けるつもりないよ。

1.ポリオレフィンメーカーに聞いてみよう
① 20円以上の値上げの根拠を聞いてみよう。
  絶対に納得できる説明はないはずだ。
  用役費、その他コスト要因を上乗せする説明には納得はできないはずだ。
  需要家の回答
  聞いてみたけど、納得できないよね。ある程度の値上げは仕方ないが。
  先月までの基準が3万5000円。そこから20円の値上げはあり得ない。
  今回の用役費についてはまともな説明ないよ。

② 自助努力の内容を聞いてみよう。
  生産、物流など効率化は進めてきた。ナフサ価格変動分以外のものは関係ない。
  直近まで30000円台まで下げていた。実態水準までも下げず、過去の効率化などで
  得たものも還元されずいたなかでは、説明してもらうことが必要である。
  需要家の回答
  聞いたけど、回答ないね。 ふざけろ 
  
③ 需要家にマイナスとなったここ数年の価格交渉経緯について、メーカー側からレビューして
  もらおう。
  メーカー有利に進んできたここ2年間の交渉結果を数字で準備し、メーカーと確認する。
  メーカーの2015年損益、2016年損益を聞いてみよう。そして、内容を聞いて驚嘆しよう。
  状況によっては需要家側の損益も示してみよう。そして、あまりのギャップに怒ってみよう。
  需要家の回答
  聞いたけど、簡単な回答だけ。儲かっていることは間違いない。
  それで驚嘆し、怒ってみた。暫く来ないな。、      

④ 1Q国産ナフサ価格の見込みも重要であるが、状況に応じて2Q国産ナフサ価格の見込みを
     交渉に持ち出そう。
  OPEC加盟国、非加盟国の減産が遵守されない可能性、米国の原油生産増大の可能性が
  あることを強く示しそう。
  需要家の回答
  まだ。

⑤ 来年度の予算基準(国産ナフサ価格)を確認しよう。
  現時点で45000円/KLとは置いていない。42000円程度 or more である。
  1月に入ったら来年度の予算基準を確認する。メーカー側が希望する3月末時点での
  国産ナフサ価格到達水準が見えてくるかもしれない。
  需要家の回答
  聞いてみたけど、教えてくれない。


2.相手側のポジションを順にあげて、上記1.を繰り返し聞いてみよう。
  時間を稼ぐのではない。攻めだ。
  需要家の回答
  まだ、始めていない。これからじわりと進めていきます。

3.疑おう
  もし、メーカーが「他の需要家は15円の値上げで纏まりそうだ」と言ってきても鵜吞みにするな。
  その需要家の規模を確認すべし。大手需要家だったらどう交渉するであろうか。
  需要家の回答
  これからです。まだ、その段階までに至りません。


4.粘ろう
  価格改定時期を遅らせる。値上げ幅を刻もう。  
  需要家の回答
  これからです。まだ、その段階までに至りません。動きが鈍いと思います。
       

5.祈ろう
  相場次第である。悩みながらたどり着いた結論は、やはり運しかない。
  需要家の回答  
  常に祈ってます。

6.ざわつく
  需要家の回答:
  基本だね。これからざわつきます。大手需要家がざわつかせますかね。

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国内ポリオレフィンの価格改定 今何してる (第13回)

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ふざける編

メーカー VS 需要家

前半終了:
前半スコア 0:0

ハーフタイム突入

チーム メーカー
<前半のレビュー>
攻撃に少し乱れがあることは否めない。
まとまりに欠けた。テンポの悪い攻撃がすべてだ。
前半終了間際は、フォワードで押し込めた。
<後半戦へ向けて>
フォワードで押し込む。そして素早い球出しでバックスに展開し、連続攻撃。
25m入ったらラックで押し込む。

チーム 需要家
<前半のレビュー>
ほぼ、防御が占めた。
ただ、相手の攻撃の乱れに助けられた。
相手バックスの連続攻撃も相手フォワードのモール、ラックからの球出しの遅れで
小柄なディフェンス陣のタックルがゲインを許さなかった。
<後半戦へ向けて>
バックスでは勝負できない。
フォワードなら互角に戦える。
スクラム、モール、ラックで押し込む。バックスに展開してもセンター突進、または
フルバックライン参加で突進。ウィングには回さない。ラック作って。押し込む。
25m入ったラックにはウィングも加わる。

後半戦展望:
チーム メーカーの体のでかさを生かしたバックス中心の攻撃は予想できる。
球出しが遅れなければ、ゲインラインは確実に突破できるであろう。
ただ、前半同様にチーム需要家のバックスの素早いタックルがみられれば、
拮抗する。また、両社フォワードの力は対等しているため、拮抗した展開。
すべては25m入ってからのラック次第だ。

後半戦へ。

見ている側は退屈だ。運だけの試合なんて。
お後がよろしいようで。

2017年1月11日水曜日

原油価格、国産ナフサ価格見通し 170111

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お見せします石油化学記録簿の底力を。

先程の続き、
EIAの短期見通しが昨日1/10に発表。

原油価格見通しは
上段 WTI  下段 BRENT  単位 ドル/BBL
2017年
Jan Feb Mar Apr May Jun Jul Aug Sep Oct Nov Dec
52 52 52 52 52 52 53 53 53 53 53 53
53 53 53 53 53 53 54 54 54 54 54 54
2018年
Jan Feb Mar Apr May Jun Jul Aug Sep Oct Nov Dec
53 53 53 54 55 55 55 56 56 57 57 58
54 54 54 55 56 56 56 57 57 58 58 59

では、これを基に
クラックスプレッド(BRENTとナフサの格差)を50~100ドルと想定し、月毎に上限、下限を設定。
為替レート想定を 110、115、120の3パターンとし、

国産ナフサ価格見通しを算出すると
* これはあくまでもEIAの見通しの原油価格から想定したクラックスプレッド積み上げて算出したもの。
 石油化学記録簿(期先想定はその時点での先物、先渡しマーケットを活用)との想定とは異なります。



現時点での来年度予算策定の参考にしてください。

原油価格見通し 170111

米エネルギー情報局(EIA)が10日、短期見通しを発表。

2017年の世界需要は前回12月から上昇修正 日量9699万BBL→9720万BBL
一方、世界供給も上方修正 日量9742万BBL→9753万BBL

供給内訳(前回12月からの推移)は
OECD        上方修正  日量2667万BBL→2674万BBL
OPEC        上昇修正  日量4022万BBL→4027万BBL
Non-OPEC   上昇修正  日量5720万BBL→5726万BBL

昨日の発表では2017年の原油価格は ( )は前回12/6の見通し
2017年 平均  WTI  52.50(50.66) $/BBL  (上方修正)
         BRENT  53.50(51.66) $/BBL  (上方修正)
2017年 12月  WTI  53 (54) $/BBL          (下方修正)
         BRENT  54 (55) $/BBL       (下方修正)     
ちなみに
2018年 平均 WTI    55.18
                  BRENT 56.18

12月の発表と需給データと比べて 
2017年の供給過剰の解消は早まるものの夏場には消費が供給を上回る。
また、冬場にかけては供給過剰が強まる。

需給データ比較
上段は
2017年1月発表と1年前の2016年1月発表の比較
下段は
2017年1月発表と前回の2016年12月発表の比較

* 折れ線はBRENT原油価格(実績+見通し)
  需給データ単位 百万BBL/DAY


*グラフをクリックすると大きくなります

昨日1/10発表のWTI、BRENT価格見通し
詳細は

2017年 上段 WTI  下段 BRENT  単位 ドル/BBL
Jan Feb Mar Apr May Jun Jul Aug Sep Oct Nov Dec
52 52 52 52 52 52 53 53 53 53 53 53
53 53 53 53 53 53 54 54 54 54 54 54

2018年 上段 WTI  下段 BRENT  単位 ドル/BBL
53 53 53 54 55 55 55 56 56 57 57 58
54 54 54 55 56 56 56 57 57 58 58 59

過去1年に発表したBRENT価格見通し



なお、この原油価格を基にした国産ナフサ価格の見通しは後のブログでお知らせします

『ざわつかせろ』 キャンペーン展開中
お見せします石油化学記録簿の底力を。

/// お見せします石油化学記録簿の底力を /// 3.23

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