2017年1月12日木曜日

確認簿 【ポリオレフィン価格交渉手引き 需要家編】

下記に掲載する確認簿内容は過去の価格交渉、現在の相場、需要家などの思いを勘案して
作り上げた想定の確認簿です。
本格的な交渉入りはこれからです。

では
12/27掲載の『ポリオレフィン価格交渉手引き 需要家編」に対する
想定の確認簿をお楽しみ下さい。

想定:中堅需要家
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需要家の購買担当は腕の見せ所。大きなプレッシャーが圧し掛かる。
上層部は今まで十分に原料の値下げができていなかったのは当然分かっている。
満額で値上げを受け入れられない。
絶対に負けられない戦いが、そこにはある。
需要家の回答
その通りです。負けるつもりないよ。

1.ポリオレフィンメーカーに聞いてみよう
① 20円以上の値上げの根拠を聞いてみよう。
  絶対に納得できる説明はないはずだ。
  用役費、その他コスト要因を上乗せする説明には納得はできないはずだ。
  需要家の回答
  聞いてみたけど、納得できないよね。ある程度の値上げは仕方ないが。
  先月までの基準が3万5000円。そこから20円の値上げはあり得ない。
  今回の用役費についてはまともな説明ないよ。

② 自助努力の内容を聞いてみよう。
  生産、物流など効率化は進めてきた。ナフサ価格変動分以外のものは関係ない。
  直近まで30000円台まで下げていた。実態水準までも下げず、過去の効率化などで
  得たものも還元されずいたなかでは、説明してもらうことが必要である。
  需要家の回答
  聞いたけど、回答ないね。 ふざけろ 
  
③ 需要家にマイナスとなったここ数年の価格交渉経緯について、メーカー側からレビューして
  もらおう。
  メーカー有利に進んできたここ2年間の交渉結果を数字で準備し、メーカーと確認する。
  メーカーの2015年損益、2016年損益を聞いてみよう。そして、内容を聞いて驚嘆しよう。
  状況によっては需要家側の損益も示してみよう。そして、あまりのギャップに怒ってみよう。
  需要家の回答
  聞いたけど、簡単な回答だけ。儲かっていることは間違いない。
  それで驚嘆し、怒ってみた。暫く来ないな。、      

④ 1Q国産ナフサ価格の見込みも重要であるが、状況に応じて2Q国産ナフサ価格の見込みを
     交渉に持ち出そう。
  OPEC加盟国、非加盟国の減産が遵守されない可能性、米国の原油生産増大の可能性が
  あることを強く示しそう。
  需要家の回答
  まだ。

⑤ 来年度の予算基準(国産ナフサ価格)を確認しよう。
  現時点で45000円/KLとは置いていない。42000円程度 or more である。
  1月に入ったら来年度の予算基準を確認する。メーカー側が希望する3月末時点での
  国産ナフサ価格到達水準が見えてくるかもしれない。
  需要家の回答
  聞いてみたけど、教えてくれない。


2.相手側のポジションを順にあげて、上記1.を繰り返し聞いてみよう。
  時間を稼ぐのではない。攻めだ。
  需要家の回答
  まだ、始めていない。これからじわりと進めていきます。

3.疑おう
  もし、メーカーが「他の需要家は15円の値上げで纏まりそうだ」と言ってきても鵜吞みにするな。
  その需要家の規模を確認すべし。大手需要家だったらどう交渉するであろうか。
  需要家の回答
  これからです。まだ、その段階までに至りません。


4.粘ろう
  価格改定時期を遅らせる。値上げ幅を刻もう。  
  需要家の回答
  これからです。まだ、その段階までに至りません。動きが鈍いと思います。
       

5.祈ろう
  相場次第である。悩みながらたどり着いた結論は、やはり運しかない。
  需要家の回答  
  常に祈ってます。

6.ざわつく
  需要家の回答:
  基本だね。これからざわつきます。大手需要家がざわつかせますかね。

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